
住宅ローンを検討し始めると、誰もがぶつかる疑問があります。
「なぜこんなに金利が銀行ごとに違うの?」
「結局どの銀行が一番お得なの?」
ネット銀行、メガバンク、地方銀行、信金…
変動・固定・10年固定・当初優遇・全期間優遇……。
初めて住宅ローンを調べる人にとっては、正直「何が何だか分からない」というのが本音ではないでしょうか。
本記事では、「なぜ住宅ローン金利はこんなにバラバラで複雑なのか」を、できるだけ分かりやすく整理して解説します。
金利がバラバラな理由は大きく4つ
住宅ローン金利が銀行ごとに異なる主な理由は次の4つです。
- 基準金利(ベース)が銀行ごとに違う
- 優遇幅が銀行ごとに違う
- 銀行のビジネス戦略が違う
- リスクの見方が銀行ごとに違う
ひとつずつ見ていきましょう。
① 参照する「基準金利」が銀行ごとに違う
住宅ローン金利は、まず「基準となる金利」があり、そこから優遇が引かれて最終金利が決まります。
しかし、この基準金利そのものが銀行ごとに異なるのです。
変動金利の場合
多くの銀行は「短期プライムレート」を参考にしていますが、
- 水準が微妙に違う
- 見直しのタイミングが違う
ため、同じ「変動金利」でもスタート地点がそもそも違います。
固定金利の場合
多くは「国債金利+銀行の上乗せ」を基準にしますが、
- 何年物の国債を基準にするか
- どの程度の利ざやを上乗せするか
が銀行ごとに異なるため、金利に差が生まれます。
➡ スタート地点が違う=金利も違う、ということです。
② 優遇幅が銀行ごとに違う
仮に基準金利が同じでも、「そこからどれだけ引くか(=優遇)」が銀行ごとに違います。
例えば(イメージ):
- A銀行:基準2.5% → 優遇▲1.8% → 最終0.7%
- B銀行:基準2.7% → 優遇▲2.0% → 最終0.7%
- C銀行:基準2.3% → 優遇▲1.4% → 最終0.9%
同じ0.7%でも、
- 基準が高く優遇が大きい銀行
- 基準が低く優遇が小さい銀行
など、中身がまったく違います。
さらに、
- 全期間優遇
- 当初10年だけ優遇
- 給与振込・カード・保険加入などの条件付き優遇
などルールもバラバラで、これが「分かりにくさ」を増幅させています。
③ 銀行のビジネス戦略が違う
銀行にとって住宅ローンは、単なる「お金を貸す商品」ではありません。
実は、
- 長期の顧客づくり
- 給与振込の獲得
- 資産運用や保険販売への入り口
という戦略商品でもあります。
そのため、
- ネット銀行:とにかく低金利で集客
- メガバンク:ブランド力と安定性で勝負
- 地銀・信金:地域密着で審査を柔軟に
といった違いがあり、結果として金利にも差が出ます。
④ リスクの見方が銀行ごとに違う
銀行は「貸し倒れリスク」や「金利変動リスク」を考えながら金利を決めています。
例えば、
- 団信(団体信用生命保険)が手厚い銀行
→ コストが高くなるため金利がやや高めになりがち - 団信が標準的な銀行
→ その分、金利を低く出せる余地がある
など、リスク管理の考え方の違いが金利に反映されます。
つまり、なぜ複雑なのか?
一言でまとめると、
基準・優遇・戦略・リスクが銀行ごとに違うから
これが、住宅ローン金利がバラバラで複雑に見える根本理由です。
では、どう選べばいいのか?
単に「一番低い金利の銀行」を選ぶだけでは不十分です。
チェックすべきポイントは、
- 金利優遇の条件
- 優遇が全期間か当初だけか
- 団信の内容(がん保障・三大疾病など)
- 借入時の手数料、繰り上げ返済手数料の金額
- 審査の通り易さ
- 銀行の使い勝手 など
これらを総合的に見て、自分に合った銀行を選ぶことが重要です。
