【2025年最新版】「長期優良住宅」「BELS」「住宅性能表示制度」とは?これからの省エネ住宅をわかりやすく解説!

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長期優良住宅とは?

長期優良住宅とは、その名の通り「長く良い状態で住み続けられる住宅」を指します。
2009年に制度が始まり、2024年・2025年の省エネ法改正で内容がさらに強化されました。
簡単に言えば、“長持ちして、省エネで、安全な家” が国のお墨付きであることを意味します。

認定を受けるには、以下の 8つの基準 を満たす必要があります。

項目認定基準
① 劣化対策劣化対策等級3
② 耐震性等級2以上(多くは最高等級3)。地震保険料の割引対象。
③ 省エネルギー性断熱性能等級5以上・一次エネルギー消費量等級6(ZEH水準)。
④ 維持管理・更新の容易性水道管や配線の交換がしやすい設計。
⑤ 居住環境景観条例や周辺環境に配慮していること。
⑥ 住戸面積延床75㎡以上、1階床面40㎡以上。
⑦ 維持保全計画定期点検や修繕の計画があること。
⑧ 災害配慮洪水・土砂災害などに備えた安全設計。

これらを満たした住宅は自治体から「長期優良住宅認定」を受けられ、
税制優遇・住宅ローン金利引下げ・資産価値の維持といったメリットがあります。


認定住宅の主なメリット

長期優良住宅に認定されると、次のような大きな恩恵があります。

  • 住宅ローン金利の引き下げ:当初5年間0.75%引き下げ
  • 住宅ローン控除の優遇:通常より控除額が多くなる
  • 不動産取得税・登録免許税・固定資産税の軽減:新築時に大幅減税。
  • 地震保険料の割引(最大50%):耐震等級3の住宅が対象
  • 住宅取得資金贈与の非課税枠増額
  • 子育てグリーン住宅支援補助金:1住戸80万円の補助
  • 資産価値の維持・再販時に有利:住宅性能表示書付きで中古市場でも評価されやすい。

「性能」と「お金」の両面でメリットがある制度です。

注意

長期優良住宅は、維持保全計画に従って計画的に点検を実施し、必要に応じて検査・修繕を行うこと、さらにその内容の記録を作成し、保存することが求められます。

もし維持保全を怠った場合、認定を取消される可能性があります。


BELS(ベルス)とは?

BELSとは「Building-Housing Energy-efficiency Labeling System」の略で、住宅の省エネ性能を星の数(★★★★★)で表示する制度です。
2024年4月から、広告や販売図面に省エネラベルの表示が努力義務化されました。

評価のポイントは2つ

  1. 断熱性能(外皮性能)
     → 壁や窓、屋根などがどれだけ熱を通しにくいか。
  2. 一次エネルギー消費量
     → エアコンや照明などでどれだけエネルギーを使うか。

この2つを総合的に判断し、星3つ以上+断熱性能等級5で「ZEH水準」とみなされます。
2025年以降は、ZEH水準の住宅が新築の標準ラインになりつつあります。


住宅性能表示制度とは?

「住宅性能表示制度」は、国が定めた第三者機関が住宅の性能を10分野で評価する公的な制度です。
いわば「住宅の通信簿」で、設計段階と建築後の両方で審査されます。

評価分野は以下のようなものがあります。

  • 構造の安全性(耐震・耐風)
  • 劣化の軽減(長持ち性能)
  • 維持管理のしやすさ
  • 温熱環境・省エネ性能
  • 空気環境(換気・ホルムアルデヒド対策)

この制度により、消費者は性能の見える化が可能になり、
異なる住宅メーカー間でも公平に比較できるようになりました。

住宅性能評価を取得するメリット

  • 万一のトラブル時に国の「指定住宅紛争処理機関」が対応
  • フラット35S(Aプラン)の金利優遇が受けられる(10年間▲0.25%)
  • 中古市場での査定アップ・売却しやすい

これからの住宅選びのキーワード

2025年以降の住宅選びでは、次の3点が重要になります。

  1. 省エネ基準適合住宅かどうか(2025年4月以降は新築の義務)
  2. ZEH水準(断熱等級5以上・一次エネ等級6以上)を満たしているか
  3. BELS表示または住宅性能評価書があるか

この3つを満たす住宅は、光熱費が抑えられ、ローン優遇や補助金対象にもなりやすくなります。

2025年4月から、すべての新築住宅は省エネ基準(断熱性能・一次エネルギー性能)への適合が義務化されます。
これまで「努力義務」だった省エネ対応が、必須条件になりました。

さらに、2030年までに新築住宅のすべてを「ZEH水準(断熱等級5・一次エネ等級6)」にする方針を掲げています。
つまり、今後の家づくりでは「ZEH相当の高断熱・高効率住宅」が標準となり、性能の低い住宅はローン優遇や補助金の対象外になる可能性が高まっています。

これからの時代、マイホーム選びは「立地」や「価格」だけでなく、“性能で選ぶ” 時代へ。長期優良住宅・BELS・住宅性能評価を活用して、将来も安心・快適な住まいを選びましょう。